冬季のウイルス感染事情

なぜ冬季にインフルエンザなどウイルス感染が流行するのか。それは寒さで体温が下がり免疫力が低下すること、そして乾燥した空気にウイルスがさらされることでウイルスが含む水分が蒸発し、これによりウイルスが軽くなり空間に浮遊しやすくなること、さらには埃などに付着したウイルスが埃と共に空間を浮遊しやくなり、浮遊したウイルスが口や鼻などから体内に進入しやすい冬季の環境が感染流行の要因なのです。
従って冬季は出来るだけ空気中の水分量を増やし、ウイルスが浮遊しにくい環境をつくることが感染を予防する為の一つの有効策なのです。そこで活躍するのが加湿器です。

加湿方式について

加湿器の方式としては大きく2つの種類に分かれます。1つは蒸気を用いる【スチーム式】と、もう1つは超音波により水粒子を微細にして噴出させる【超音波式】があります。それぞれの方式に長所と短所があります。
従来はスチーム式加湿器が主流とされていましたが、高齢者や幼児の居住環境やペットとの共存環境では“火傷”の危険性があることから【安全面】の観点から、近年の加湿器の種類は超音波式に変わってきました。
しかし、超音波式にはタンク内の水が腐敗するなどの細菌繁殖により、繁殖した細菌も水と共に噴出させてしまう懸念があることから【衛生面】では大きな問題点なのです。
【安全面】と【衛生面】の問題点を共に解決した加湿器が“理想の加湿器”なのです。

加湿方式について

今から約15年前のこと。ハセッパー技研が設立来、食品工場や病院などの衛生基準に厳しいプロの現場向けに提案していた除菌・消臭水(カンファスイ)を超音波式加湿器に応用することで【火傷などの危険性が無い超音波式で、タンク内の細菌を繁殖させることなく、常に衛生的に】という加湿器の課題とされていた【安全面】と【衛生面】が解決出来ると考えました。
さらには【強力な除菌消臭効果がある水を空間に噴出させれば、空間除菌と消臭の効果も望める】という、理想の加湿器を“もっと衛生的に”出来るのではと発想しました。

長年プロの現場で除菌・消臭に携わる当社の経験に基づいた発想から生まれたのが、
一台で【除菌】【消臭】【加湿】の三役を担う、超音波式噴霧器 えこるシリーズ なのです。

えこるシリーズ誕生の背景

えこるシリーズに用いるカンファスイは利便性とコストを考え、えこるシリーズの専用水として【えこる水】という名称でご提案しております。効果・安全性・特性・成分・品質はカンファスイと同じです。
えこる水の詳しい説明はカンファスイの説明ページをご確認下さい。

えこるシリーズのウイルス除去効果

強力な除菌効果を持つえこる水を空間に噴霧した時のウイルス除去効果を検証しました。
えこる水噴霧開始1分間でウイルスの感染価(感染性を持つウイルスの量)は66%低下し、その後は時間経過と共に感染価は低下し、20分後には検出されませんでした。

えこる水噴霧によるウイルス不活化試験

試験先:北里大学 医療衛生学部 微生物学研究室
試験ウイルス:ヒトインフルエンザウイルス(A型 H1N1)

えこる水噴霧によるウイルス不活化試験

えこるシリーズの消臭効果

一般的な消臭剤は「ニオイを別の臭い(香り )で覆う 」方法がほとんどです。
しかし、この方法ではニオイその物を消している訳ではありません。
えこる水の消臭方法はニオイの元(成分 ・要素 )を分解又は変性(性質を変える)し、ニオイを元から消失させます。

えこる水の消臭試験※社内試験

えこる水と4種の臭気成分を反応させた場合の消臭試験においても高い消臭効果が確認されています。

検証対象 反応前の臭気濃度 反応後の臭気濃度 反応後の官能評価
アンモニア
※刺激臭
32.0ppm 検知されない 感じられない
硫化水素
※卵の腐敗臭
20.0ppm 検知されない 感じられない
メチルメルカプタン
※たまねぎの腐敗臭
7.0ppm 検知されない 感じられない
トリメチルアミン
※魚の腐敗臭
5.5ppm 検知されない 感じられない

※臭気 10 リットルに対し 100ml のカンファスイ(200ppm)を袋の中で振り攪拌した後、検知管測定と官能による判定をした。

えこるシリーズの安全性

最近、次亜塩素酸を含む水溶液を加湿器を用いて噴霧することへの安全性について一部で懸念視されていますが、えこる水を噴霧した時の安全性については噴霧されたえこる水の液滴を直接吸入した時の毒性を明らかにするため、吸入毒性試験を実施しその安全性は立証されています。えこる水自体の安全性については、ウサギ・マウスを用いた動物安全性試験においても立証されています。
また、えこる水噴霧による塩素ガス発生量についても厚生労働省が定める管理濃度の1/10程度であることも試験において立証されています。

えこる水噴霧による吸入毒性試験

東京農工大学大学院 共生科学技術技術研究部 動物生命科学部門 との共同研究
研究名称:えこる水のラットにおける吸入毒性に関する研究(高濃度暴露にる影響)/2006年9月27日
えこる水濃度:200ppm(原液濃度)

研究要旨 えこる水の哺乳動物(ラット)に対する吸入毒性試験としてえこる水を吸入暴露用飼育ア イソレーター(1.785㎥)に噴射し、ラットに微細な液滴を1ヶ月間吸入させた場合の毒 性と通常飼育環境下との間に差が生じるかを観察した。
研究方法 ラット雌雄各6~7匹ずつえこる水噴霧環境群と通常飼育環境群(対照)との2群に分け、 えこる水噴霧環境群は吸入暴露用飼育アイソレーターにて【1分間噴射(噴射量:6ml/分・ 3ml/分)2ノズルを14分間休止のサイクル】で毎日19時~翌日7時までの12時間吸入暴 露させ、この暴露を4週間反復した。
結果 いずれのラットにおいても死亡、一般状態、体重、摂餌量、血液学的検査、血液化学的検査、 病理解剖学的検査、器官重量及び病理組織学的検査のいずれの検査項目においても、えこる 水が起因とする変化は認められず、また対照との間に差は認められなかった。 本実験においてえこる水噴霧はラットに対し明らかな毒性を惹起しないものと考えられた。

※飼育用アイソレーター:閉鎖環境(空間)で小動物を飼育する実験空間

えこる水による動物安全性試験

試験先:(財)日本食品分析センター
試験えこる水濃度:200ppm
※ラット:実験用ネズミ

試験項目 結果
単回経口投与毒性試験(ラット)
※急性毒性試験
(第 102061420-001 号)
異常は認められない
眼刺激性試験(ウサギ)
(第 102061420-005 号)
刺激性なし
皮膚一次刺激性試験(ウサギ)
(第 102061420-002 号)
刺激性なし
皮膚累積刺激性試験(ウサギ)
(第 102061420-006 号)
刺激性なし

えこる水噴霧による塩素ガス発生量

社内試験 / えこる水濃度:200ppm

検証目的 測定概要・方法 結果
えこる水を出来る限り閉鎖した空間に多量噴霧させた時の塩素ガスの発生の有無と発生量を確認する目的で実施した。 42㎥の閉鎖空間内で840ml/時の噴霧量を連続噴霧した。測定は目視で霧が最も濃く見られた地点(噴霧口から直線距離3.5m程)とし、噴霧開始から15分後、30分後、60分後の3回測定した。
※空調による空気の流れに左右されないように空調を停止させ、試験中は人の出入りもしない状況で実施した。
いずれの測定値も0.05ppm程度

※測定器材:㈱ガステック社製 検知管式気体測定器 GV-100S  検知管:㈱ガステック社 8LL(測定範囲0.05~1.0ppm)
※厚生労働省 塩素ガス管理濃度:0.5ppm
※日本産業衛生学会 塩素ガスの許容濃度:0.5ppm

えこるシリーズに用いるえこる水の推奨濃度は50ppmです

吸入毒性試験、動物安全性試験、塩素ガス発生量検証、いずれもえこる水原液(200ppm) で実施しており、えこる水の原液濃度
(200ppm)において安全性は証明されています。
えこるシリーズに用いるえこる水濃度は50ppmなので、さらに安全性が高いと言えます。
※安全性は各種試験において立証されておりますが、中には塩素に対しアレルギー等の過敏な反応を示す方がおります。えこるシリーズご使用中に異変を感じましたら使用をお止め頂き、当社又は販売店にご相談ください。

空気の乾燥する冬季には「除菌+潤い」効果に。「除菌+消臭」は年間通して。
えこるシリーズは年間通して衛生的な快適空間を創ります。

えこるシリーズの活用事例

超音波式噴霧器えこるシリーズは強力な除菌・消臭力と高い安全性をもつ専用水【えこる水】を超音波により0.5~3ミクロンの超微粒子にし、広範囲に渡り空間の除菌・消臭・加湿を同時にかつ効果的に行うことが出来る装置です。
えこるシリーズと一般の超音波式加湿器との違いは除菌効果と消臭効果を始めとする衛生面の違いはもちろんですが、
機械的な違いも大きな特徴です。

えこるシリーズの噴霧量

えこるシリーズ(機種:えこる・きゅーと、えこるQOL)は加湿はもちろんのこと、空間により多くの除菌効果と消臭効果を拡げるため、同サイズの一般の超音波式加湿器に比べ噴霧量を多くする様に調整しています。

えこるシリーズの本体材質

【えこる水】の主成分である次亜塩素酸には長時間接触させることにより、水道水に比べ金属を腐食させる性質があり、またパッキンなどのゴムを溶質させる性質があります。
一般の超音波式加湿器は水道水やアロマ液などの金属腐食性やゴム溶質の懸念が無い液を用いる前提として、部品の材
質を選定し、構成されています。従い一般の超音波式加湿器に【えこる水】を始めとした次亜塩素酸を主成分とする液剤を用いた場合、短期間で内部の部品に金属腐食やゴム溶質等の影響が生じます。これにより水漏れが起こります。
場合によっては電気部品系統に水が接触し、ショートするなどの事故に発展する恐れもあります。

えこるシリーズは専用水の【えこる水】を用いることを前提として部品の材質を選定し、えこる水の原液(200ppm)でも十分に耐用出来る適正材質のみを使用しております。

※えこるシリーズの接液部の主な材質
タンク、本体材質:ABS樹脂 / 金属部材質:SUS316L /
パッキン材質:フッ素ゴム(バイトン)

ご注意ください!! 最近“次亜塩素酸水対応”と表現している加湿器が数多く販売されています。その中には次亜塩素酸に対して不十分な材質を用いている加湿器があります。これらの加湿器に次亜塩素酸水又は次亜塩素酸系水溶液を用いると故障や事故に繋がりますので、ご購入の際には十分ご注意ください。